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【胸部X線検査について】
下記は健診でよく指摘される所見ですが、方針については一般的なことを記載しています。受診者様それぞれの既往歴(過去にかかった病気)、年齢、過去の胸部X線写真との比較などによって方針が異なりますので、詳しくは判定結果を参考にしてください。

所見 解説と治療方針
胸膜肥厚 胸膜とは肺を覆っている膜のことです。炎症を起こして治癒すると、胸膜が厚くなって傷跡のようなものが残ることがあり、これを胸膜肥厚といいます。肺尖部(肺の最上部)に多く、健診でもよく指摘される所見です。一般的には、20代〜40代の若年者の胸膜肥厚は病的なものではないことが多く、50代以降で胸膜肥厚を指摘された場合でも多くは良性のことが多いです。稀に胸膜肥厚が高度の場合、肺結核やアスベストによる胸膜中皮腫、肺尖部にできた肺がんのことがあります。慎重に様子を見る場合には1ヶ月から数ヶ月後に再検査、あるいは良性の変化であると考えられるときには1年後の胸部X線検査をすることがあります。
胸膜癒着 二枚の胸膜の一部が炎症の際にくっついて治癒することをいいます。治癒像であり、1年後の胸部X線検査もしくは放置でよいことが多いです。
嚢状陰影 肺の中には薄い壁でできた風船状の肺胞というものがあります。この肺胞や気管支が膨らんで空洞のようになる変化のことを嚢状陰影といいます。肺胞が膨らんでできる肺嚢胞(ブラ)は肺尖部によくできます。小さいものは問題になりませんが、大きい場合は数ヶ月から1年ごとの胸部X線検査が必要になります。これが破れると、気胸(肺がしぼんでしまう病気)になります。
線状陰影 太さが1〜2mmの細い線状の陰影のことです。健康な人でも、肺を2〜3つに分けている胸膜が写って線状陰影に見えることがあります。気管支が拡張して線状陰影になることもあります。また肺炎など炎症が治癒する際に線状陰影になることがあり、これを健診で指摘されることがしばしばあります。原因によって方針が異なります。
粒状陰影 5mm以下の小円形陰影のことです。多発する粒状陰影の場合、肺結核、肺炎などの炎症の治癒後の場合も考えられますが、現在活動性のある(治療の必要な)肺結核、肺炎、肺がんの転移などの可能性もあります。過去のX線写真との比較によって、方針が異なります。
石灰沈着 肺結核、肺炎などが炎症後に治癒する際に、病変があった部位が石灰化したり、胸膜などでは石灰沈着することがあり、X線像では白くみえます。多くは過去の病変なので、1年後の胸部X線検査で良いと思われます。
浸潤陰影 境界のはっきりしない淡い陰影(高濃度の陰影のこともあります)のことです。一般的には、現在肺炎、肺結核などの炎症を起こしている所見ですが、肺がんなどでも浸潤陰影となることがあります。通常、胸部CT検査が必要です。
結節陰影 境界のはっきりした円形状の陰影のことです。一般的には肺腫瘍、過去の肺結核、良性腫瘍などを疑います。過去のX線写真との比較によって方針が異なりますが、最初に指摘された際には、良悪性の鑑別に胸部CT検査が必要です。
心拡大 心臓の陰影が胸郭(胸の幅)の50%以上に拡大することです。心不全などの心臓疾患の可能性があります。循環器科専門医の診察と心臓超音波検査などの精密検査が必要です。
横隔膜
挙上
片方もしくは両方の横隔膜が、通常の位置より上昇していることです。原因は様々ですが、最初に指摘された際は、数ヵ月後に胸部X線検査することがあります。過去のX線写真と比較して変わりなければ、1年ごとの胸部X線検査でよいこともあります。急激に変化している場合には、胸部CT検査などの精密検査が必要なこともあります。